もしかしたらあるかもしれない演劇部の話②

久々の「もしある演」である。②と書いたが、たぶん②くらいだろう、ということである。確か①はブロック大会の前に書いたような気がする。運よく県大会でブロック大会に推薦されたあとのこと。

 

そうこうしているうちにブロック大会に突入。3泊4日の行程で開催県・開催会場に行き、リハーサルをし、温泉に入り、稽古をし、温泉に入り、本番を迎え、温泉に入ったブロック大会。何か温泉が最大の目的のようだが、そうではない。もちろん上演である。(当たり前か) しかしただ上演することではない。「万全の態勢で上演する」ということだ。万全の態勢=健康である。

 

この時期のブロック大会、インフルエンザが猛威を振るう。いかにインフルエンザにかからないようにするか。もちろん多くの部員は予防接種を受けた。それでもかかる場合がある。安心してはいられない。稽古の終わりには必ずネットで調べた、インフルエンザ、風邪対策を披露し、実践しようと誓い合った。さまざまな対策を実践しようとするから、けっこう忙しいのである。校内でのマスクはもちろん、家に帰れば加湿器ON。寝る時も加湿器ON、マスク着用。うがい、手洗いは小まめに。のど飴をなめ続け、ビタミンCを取る。しょうがを食べる。どこで調べてきたかわからない“あやしい”予防法も試す。

 

そんな甲斐あってか、誰ひとりインフルエンザにかかることなく、風邪で寝込むものなく、1月下旬を迎えた。長かったなあ。宿に入っても油断してはならない。温泉に入ったら湯冷めしないようにジャージを着こみ、寝る時は防寒具を来て寝る。もちろん使った濡れたタオルは加湿器代わりに部屋に干しておく。まあ、実際そうことをやっていたかは知らないが。

 

本番は「100%健康」であるように“見えた”。いつもの体の動き、身ぶりよりも10センチくらい大きく“見えた”。うん、それでいい。目的は達成したのだ。

 

全国大会に推薦された。顧問は考えた。「夏バテ対策に全力を尽くそう」

 

※この話はほぼフィクションです。

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