第50回徳島大会によせて
永嶋 達夫
平成十六年の第28回全国高等学校総合文化祭(高総文祭)は徳島県が開催地である。そして、全国高等学校演劇協議会の全国大会としてはちょうど第50回を迎える記念すべき大会となる。
徳島県は阿波踊りで全国に知られているように、古くより京阪地方より淡路島(阿波への道)を経ての四国の玄関口であり、また、会場となる鳴門市文化会館の地は鳴門の渦潮によってこれもまことに著名な土地柄である。現在は、明石大橋・鳴門大橋を経由しての交通も至便となり、まさに隔世の感ありである。高演協発足五十周年という年月を改めて実感いたすにふさわしい大会となることを強く願うものである。
五十周年の意義はそれだけの年数を重ねて、その間極めて多くの方々の努力とご支援のもとに歩んできたことに思いをいたし、その記録を基に、さらなる発展充実に向けてのスタートの機会とすることにあると思う。具体的には、機関誌「演劇創造」の全編を収録したCDーROMを作成した。その中にも触れたが、復刊一〇〇号までとその前に出されたものとをすべて入れることができたので、その折々の記録と活動状況を知る上で貴重な手がかりとなるであろう。五十周年そのものの記念の会は別途に東京あたりで開くことになろうが、全国大会の折には、当初よりのメンバーでもある名誉会長の内木文英氏の記念講演を予定しておるのでご期待願いたい。
大会の内容は例年どおり11校の参加のもとでそれぞれの出場校の健闘を願う次第である。その中の優秀校四校(審査員推薦)は八月末の東京国立劇場優秀校公演に出場することも例年どおりである。この東京公演の将来性も財政的に厳しい面からの変化も検討課題となっており、高文連の法人化の完全移行とともに今後の重要な課題であることは事実である。昨年度福井大会において試行された生徒講評委員会の活動については大方の賛同、肯定的評価を得ているので今後の大会において可能な限り取り入れていく方向で進んでいる。
次に新たな企画として、劇団「四季」より昨年オープンした東京浜松町にある演劇専用の「自由劇場」の使用提供のお話があり、年度末の三月下旬あたりを日程としての高演協独自の全国大会開催のチャンスという件が浮上してきている。去る四月の常任理事会・理事会ではほヾその線で実施の方向性の了解は得られたところであるが、具体的にだれがどう動くかという実務レベルのことなど未解決な部分は多い。しかし、多年にわたっての年度内開催への希求、及び全国大会参加校数の増の二点とも関連して実現を目指したい。
なお、従前よりの夏の高総文祭と一体化しての現在の全国大会についての変化は考えておらず、あくまでもプラスの機会として発展させていきたい。やはりブロックよりの推薦で当初は出場できる学校から始めるぐらいの柔軟性をもって育てていく心構えが必要であろう。(五十回を迎えた現在の全国大会も最初は二校であった)ただ、実際には明年三月よりの実施を目指し、レベル的には高総文祭と同等の線は堅持していく心意気をもって進んでいく事業であることを明確にしておきたい。五十周年の節目からの新しい動きの一つとして広く皆様方の積極的な協力・ご支援を願う次第である。
高校演劇の今後の発展には指導者(顧問)の養成も必須である。校内では総合的学習、校外では青少年の野外活動・地域活動の参加等広がりをも背景に、プロ・アマを問わず専門家や劇団の方々との交流や研修の機会もいっそう進めたい。行政・民間両者からのご支援をも併せて願うところである。
最後に今日までの多くの関係者の方々に深く感謝の意を表して、五十周年のご挨拶といたしたい。
(全国高等学校演劇協議会会長)
(学校法人十文字学園
十文字中・高等学校校長)
50回大会に寄せて
今年は全国的に梅雨あけが早くて、いきなり真夏を迎えている。こんな「前倒し気象」で、おそらく徳島の第50回全国高校演劇大会は、猛暑の中での開催と予想される。阿波踊りのお客さまへの配慮という理由から、例年より「前倒し開催」をするというのに……である。会場につめかける観客のみなさまには、日よけの傘・帽子の準備、水分補給を十分にするなど、暑さ対策に心がけていただきたいと思う。
全国大会であるから、会場内が観客の熱気でヒート・アップするのは大歓迎だが、会場周辺で熱にあてられた病人が続出するような事があっては主催者も困るだろう。観客のひとりひとりが自己の健康管理には気をつけてほしい。
50回を迎える全国大会には、天候にまつわるさまざまな思い出がある。近いところでは、異常な猛暑で四国全域で節水を呼びかけていた愛媛大会、季節はずれの台風が襲来して開催が危ぶまれた福井大会など、今にして思えばなつかしい。
夏の早朝から会場入り口に並び、辛抱強く開場を待っている観客の方々にはいつも頭が下がる思いがする。じりじりと照りつける太陽、背中まで汗びっしょりで、真剣な高校生の晴れの舞台を見ようという意気込みが伝わってくる。代表校にはこの期待を裏切らない演技をしてほしいものだ。
(藤原)
天 井 桟 敷
いやー、育児は難しい。昔、「パパと一緒じゃないと寝ないよー。」とか、「パパのお嫁さんになるー。」とかほざいていた、今年中三の娘から「パパと話したくなーい。」「顔を見るのもいやー。」とか言われてます。父親としてどう対応していいのか困りはてて、久し振りに墓参りに実家の長野に帰ったおりに、母親にぼやいたところ、「あら、あなたもさんざん私達に生意気な事を言ってたわよ。」と軽く受け流されてしまいました。うーん、かなり昔の出来事なんですっかり忘れてたわ。そんな反抗期の娘と同じ年頃の生徒達と芝居作りをしているわけなんですが、こんな調子で本当に生徒達の心の叫びなんか書けるのだろうかと、ふと悩む今日この頃です。
高演協も今年で50回大会を迎えましたが、父親より年上の内木先生が中心となってスタートした全国大会も毎年NHKで中継され、ようやく活動が認知されるようになりました。今年で、教員生活25年を迎えた僕も、その半分をこの世界に身を置いていることになるんですな。さらなる発展をするためには、もっと若手が出てきて欲しい。
その昔、生意気な発言をする僕を含む若手の意見を懐深く受け入れてくれた諸先輩のように、僕らも温かく受け入れますよー。
というわけで、娘の発言も笑って受け流すかー。
(西澤)