どうやら大分は日本で一番加盟校の少ない県になったようだ。こういうトップは嬉しくはないが、数だけを比べれば必ずどこかが最少になる訳だから、まァ、仕方なかろう。

 仕方ないけれど、現在の3倍近くの加盟校を数えた時代を知っているぼくとしては、どうにかしようとごまめの歯軋り、思いつく手はとにかくやってきた。しかし、分かってたまるか億万長者夫人、悉く功を奏しなかった。講習会や大会に顔を出す卒業生に「こんな所に来る暇があったら、さっさと結婚して子どもを演劇部に入れんか!」と喝を入れるけれど、結果は冥王星より遠い。

 ある時、ハタと気づいた。生徒に拘り過ぎてた、生徒に仕掛けるだけでなく、顧問にも仕掛けなければ、と。これからは世代交代を念頭に顧問強化も考えなければならない。

 2月の冬季大会は今年で3回目になるが、最初から生徒審査によって表彰、生徒審査員が審査している時間、三人の顧問講師が講評をする形式を取っている。そうすることで、舞台をよく観るようになり、他人の意見に耳を傾け、それが自分の舞台を創る時に、より良い形で作用するだろうと考えてのことだった。これはジワジワと効果を上げているのではないかと思う。確かに、懸命に見て、考え、メモを取り、自分なりの考えを言葉を選んで述べているし、その意見は発見と面白さに満ちている。で、だ。そういう場面やあれやこれやでのささやかな活躍を見逃さず、彼と彼女も逃してたまるか、早々に事務局に引き込むことにした。ただ引き込むだけでは仕事を増やすだけの負担増。どこかで、事務局だからこその「おいしい」部分がないといけない。これは、やはり、全国大会、ブロック大会への派遣だろう。ぼく自身、事務局だからこそそういう大会に行くことができ、そこでネットワークみたいなものを作ることができ、現在に大きく役立っている。仲間がいる思いこそ、何よりの活力になる。

 ただ、そうなると会計が問題になってくる。加盟校が多ければ、青森への旅費もどうにかできるかもしれないが、ほれ、そこは日本最少県、捻出が困難を極める。しかし、大分の会計担当は歌も上手いが遣り繰りも上手い。来年から、大分からの新しい顔が出没すると思います。全国の皆さん、可愛がって下さい。

 オイオイ、という声が聞こえます。何故「今年」からではなく「来年」からなのだという声が。
実は、今年、大分は九州大会の開催県。それが終わるまでは誰かが爪に点した灯のお裾分けでの生活状態。これも………。
 演劇をしたいと思った生徒が一人でもいれば、彼や彼女に応えられるだけの顧問を一人でも育成したい。そのためには、顧問が一人で抱え込み、悩まず、お互いでサポートできる体制を築きたい。小粒でもピリリという舞台を送り出したい。

 さて。


 ということで、大分も世代交代の時期が近づいてきました。次世代は誠実、冷静、着実。芝居仲間として厳しい指導と優しい支援をお願いします。これまでのお付き合いに深く感謝します。
是非、今年の大分の九州大会へ来て下さい。仏の里国東での開催です。
(大分県事務局長)