平成十七年の第29回全国高等学校総合文化祭(高総文祭)は青森県が開催地である。また、わが全国高等学校演劇協議会としての全国大会は第51回目となる。この八戸市公会堂は昭和51年第22回全国大会の時の会場であり、それは全国高総文祭の演劇部門として参加となる前年のことである。

 ここに三十年ぶりに再び巡ってきたこの八戸での大会は、50周年を経過した上での新しい一年目となる自覚も秘めながら、例年どおりの参加11校の健闘を心より願うものである。

 さて、この青森県はまず開会式などメイン会場となる青森市と、ここ八戸市とはやや距離も離れており、かつての津軽潘・南部潘という風土的・歴史的にもそれぞれの特色を備えた土地柄である。豊かな地方色を深めている高総文祭において伝統のある高校演劇のもつ特性をさらに発揮していくことが強く望まれる。
 福井大会で全国大会では初めての実施をみた生徒講評委員会も好評であったので今回もとりいれ、今後とも継続的な実施が望まれる。そのため、高総文祭の開催基準規程にも載せられた。

 優秀校東京公演(国立劇場)も本年は第16回を迎え、厳しい財政面の事情には変わりはないものの例年の形で実施のための準備が進められている。昨年は徳島での台風襲来のため急きょ対応策が協議されてしのいだが、今後も三部門ともに課題となるところである。
 また、年度初めにハプニングがあって全国高演協事務局の業務遂行にご迷惑をおかけしたが、すでに前号でご案内のとおり、事務局長に櫻井幹二先生、副事務局長に西沢周市先生、森本先生は職場を異動されたが可能な範囲で業務を分担してもらい、当面、全員で従来どおりの業務を継続していくことで推移しており、ご安心をいただきたい。
 青森大会はもとより、京都そして島根へと続く全国大会に向けて関係の皆様にご不安をもたれぬよう努力いたすことがまず大切と考えており、その間に新しい事務局体制をも検討してまいりたい。

 以上の次第にて、本年度も、優秀校東京公演のNHKBS2による放映等、従来よりのいくつかの懸案事項も可能な限りにおいて継続していく予定である。
 自由劇場を利用しての高校演劇の発表会の件は、昨年八月の理事会では一年延ばすことで終った。その後劇団四季としては、いずれにしてもその時期は空いているから使ってくれてよいということにて、それならばどういう形で行えばよいかという話を昨年十二月の常任理事会の機会に常任理事の方々と話しあい、実行委員会による形で呼びかけることとした。その結果、全国六ブロックより一校ずつ計六校の参加で3月27〜29日の三日間で上演することができた。組織として延ばすことにしたのに実施したという受け止め方もあったようなので事情を記す次第である。一年延ばす先が見えなければそれは断ることになり、そこまでは決まっていないわけで、つないだ形である。ところで参加校の舞台を拝見した限りはやってよかったという感想である。特に、高三で出場した生徒たちには最高の感激であったと見受けられた。それだけにこういう機会を求める気持ちの強さを改めて感じたものである。全国大会出場校の一校増案の具体化をはじめとして懸案の課題も含め可能な限り前向きに進んでいきたいものである。

 高文連の方では、国際交流の一環として韓国との部門交流を進めてきたが、今春は社会情勢から延期となった。将来、演劇部門も候補に上がることもあろう。それとは別に高演協としても海外との交流は検討課題として挙げられるのではなかろうか。明日に続く夢の一つである。

 最後に、高総文祭を初めとして各方面でご尽力ご支援賜わる関係各位に深く感謝を申しあげたい。

(全国高等学校演劇協議会会長 学校法人十文字学園十文字中・高等学校校長)