全国高等学校演劇協議会に最後に加盟したのが、私たち京都府でした。戦後、生徒の自治組織として運営されていた「京都高等学校演劇協会」を発展的解消させ、現在の連盟の原形ができるまでに随分長い年月がかかったと聞いています。そんなこともあって、独自の路線を培ってきた京都には、プロの審査によるコンクールではなく、生徒同士の合評によるところの発表会の永い伝統があったようです。残念ながら、その伝統が現在の連盟に引き継がれているわけではありませんが……。現在の連盟発足から京都の演劇部の活動に関わってきた私にとっては、まさに手探りと試行錯誤の中でやっとのことで現在の状況まで辿り着いたというのが実感です。

 この度、「新参者」の私たちが全国大会開催の準備を始めて、その長い歴史の重みに戸惑うことが多くあります。不文律のような運営の慣例、各ブロックの様々な取り組み。新しく加わったものとして、先輩方に教えていただきながらも、私たちにできるベストの取り組みを考えていくしかありません。今年度一杯、試行錯誤を繰り返す所存ですが、現在の状況を紹介したいと思います。

 生徒講評委員活動についてですが、中部ブロックのように伝統的に取り組んで来られたものと同じようなことができるとは思いません。京都として講評活動をどう捉え、どう取り組むかの方針をお伝えします。福井大会での報告をふまえ、これまでの流れを踏襲しながら、形式には若干の手を入れます。高校生の活動として、時間的にも健康管理上の問題からもふさわしい形式を模索していきたいと考えています。
@ 構成人数
 *生徒:京都府6名
     近畿ブロック5名
     近畿以外のブロック7名
 *顧問:京都府2名
     近畿ブロック5名
 (チームおよび各班につき、講評の指導・助言と講評文の添削)
A 編 成
 *チームA(3名×3班〈A1班・A2班・A3班〉)
 *チームB(3名×3班〈B1班・B2班・B3班〉)
 留意点:ブロック代表は各班にばらけ、所属府県の講評は避けるようにする。
B 任 務
 チームAは奇数番目の上演を見て、休憩及び偶数番の上演中に9人で講評し、その後、あらかじめ決められた担当の班(3名)が講評文を書き上げ、講評担当顧問に提出する。チームBはチームAの逆順で、同様に行う。
C 発 表
 3日目に講習会の一環として、「公開講評」分科会(約80分)を担当する。
 講評文はHP上で公開し、後日、「全国高演協2005年度活動報告集」に掲載したい。

 この方式については、今年度秋の府大会、近畿大会でも実施したいと考えています。4月の理事会でご指摘のあった点については、上演を観られる可能性を考え、一チームを3班に分けるなどの工夫をしました。が、講評活動の主たる目標を、集団的な討論を通じて、舞台空間から届けられた感動を言葉に置き換えて共有し、自らも表現し、思索を深め、視野を広げるという点に絞りました。無理のない時間帯で充分に話し合い、また、文章化する時間を保証することが、先決と考えました。できるだけ多くの上演を見ることの意義は充分承知していますが、観客としてではなく、講評委員として大会に参加して、学んでもらえることを優先したいと思います。指導に当たっていただく顧問の先生方、特に近畿ブロックの先生方にはご迷惑をかけますが、よろしくお願いします。
近畿大会開催の折、近畿ブロック内でも、「京都方式」という用語を生み出してしまった私たち。全国大会を迎えるに当たっては、本当に不安一杯です。自分たちにできる最大限の準備をして、来夏、京都府八幡市(ちなみに京都府南端、ほとんど大阪です)に皆さんを迎えたいと思います。「新参者だから」を寧ろ武器にして、顧問、部員一同頑張ります。
(京都府高等学校演劇連盟事務局長)