大会実行委員長
うみねこ翔 ぶ

  須 藤  敏

うみねこ大会を終えて

  西舘 由季子

 八戸大会がうみねこの遠音にうながされるように幕を閉じた。年々暑さを増す青森の夏に、さわやかな涼風を感じさせてくれた数々の舞台は、観客にわきたつような想いと共に、後に拓かれるべき「何か」を確実に残してくれた。

 大会準備に追われ、締めつけられるように感じた時間が、今ではゆるやかに過ぎていく。あの喧噪の日々を思い出しながら、事務局として、何ができ、何ができなかったかを自問しながらこの大会を省みている。

 さて、新しい半世紀を迎えた今年の大会は、その幕開けにふさわしく様々な試みを行った。まず、懸案だった生徒講評委員会の正式な実施である。一昨年に福井大会で試行されたが、その経過が私たちに勇気を与えてくれた。中部ブロックの長年の経験から、大会までの準備過程、各都道府県の高等学校文化連盟との関わり、派遣に関わる旅費の扱いなど、解決しなければならない問題点を克明に分析し、様々な示唆を与えてくれたからである。それを受けながら、昨年の青森県大会で試行し、全国大会に備えたのである。その成果については追って報告するが、快く協力して下さった各ブロックの先生方や生徒の皆さんには、感謝の気持ちで一杯である。

 また、入場方法も従来とは異なり、会場入口で直接入場券を発行するシステムを導入してみたが、心配されたほどの混乱はなく、今後の大会運営の参考になったのではなかろうか。ただ、指導者講習会の各分科会への参加者申し込みは、全国高演協のHPを通して募集したこともあり、なかなか浸透しなかった。六月上旬の臨時常任理事会の決定を受けた後という短期間だったせいもあるが、大会当日に参加人数が確定するという厳しい運営を迫られた。

 とにかく、いささかの手際の悪さはあったにしろ、二度目の全国大会が無事終了したことに安堵している。まして、開催県枠で出場した青森中央高等学校が最優秀賞を受賞したことは、本県の高校演劇の奥深さを反映した結果であり、全国大会の開催にあたり、ご支援、ご協力いただいた先輩諸氏に深くお礼申し上げたい。

 本県演劇部は二分して、青森市で開催される総合開会式と八戸市の演劇大会に関わってきた。青森中央高等学校の部員たちも、総合開会式の式典や国際交流、そして太宰治の名作を現代的に解釈した創作劇「新・走れメロス05」のキャスト兼スタッフとして全員が出演していた。地元テレビ局の生放送があるということで、極度の緊張感の中で本番を終えて、次の日には八戸でのリハーサルに駆けつけるという強行スケジュールで大会に臨んでいた。それゆえに今回の快挙には胸躍った。青森県の各マスコミは例外なくトップでこの話題を取り上げ、高校演劇の認知度が格段と向上した。しばらくはこの心地よい酔いに浸りたいと思う。

 最後になるが、この全国大会を支えてくれたのは、演劇を愛する高校生たちである。昨年の地区大会から始まったそれぞれの全国大会への想いは、この大会に関わった私達たちの中に確実に伝わっている。そして、大会運営を通じて高校生の限りない可能性を、改めて知ることができた。彼らが今大会で感じた「何か」を、これからの人生において生かしてくれることを願ってやまない。

(第51回青森大会実行委員長
  青森県高等学校文化連盟
   演劇部 委員長
  青森明の星高等学校)

 第51回全国高等学校総合文化祭演劇部門発表会は7月29日〜31日の3日間八戸市公会堂で行われました。大会期間中は天候に恵まれ、地元の祭りも見て頂くことが出来ました。

 昨年の各地区大会から約一年。全国の演劇部員やそれに関わった人たちが流したたくさんの汗と涙、そしてそれぞれの想い。これまでの大会を勝ち抜いてきたという自信と誇りを背負っての舞台が、この大会を大いに盛り上げてくれました。

 この大会に向けて私たち生徒実行委員は昨年の徳島大会の視察から始まり、生徒実行委員会での打ち合わせや大会PRなど様々な準備を進めてきました。徳島大会では台風という悪天候の中、生徒の皆さんが元気なあいさつと輝く笑顔でお客様の対応をし、大会全体がとても良い雰囲気の中進められていました。私たちも徳島大会のようなすばらしい大会になるように、どうすれば代表校の皆さんが最高の舞台を演じられる環境が作れるか、どうすればお客様がより快適な環境で舞台を鑑賞できるかと、実行委員それぞれが会場の環境作りや対応のしかたなどを考え、運営委員みんなで協力して大会を運営しました。

 代表校の皆さんはリハーサルの時から旅の疲れも見せずに制限時間内に作業が終わるようてきぱきと準備を進めていました。大がかりなセットの組み立てとバラシ、バミリテープや照明の位置、音量やデハケの確認、場面ごとの最終確認。80分という限られた時間で、顧問の先生や演出さん・部長さんの指示のもと正確にこなしていく上演校の方々の雰囲気と緊張感を見て、さすが全国大会だなあと感心しました。

 上演中のどの作品にも、舞台上から溢れんばかりの迫り来るパワーとドラマの空気、そして上演校の皆さんの集中力とその想いがありました。また、客席のお客様も上演校の方々の想いを少しも逃がさないように緊張感と集中力を駆使してひとつひとつの舞台を真剣に楽しまれていたのがとても印象に残っています。伝える側も、受けとる側もみんなそれぞれ違う個体です。それでも舞台を上演しているときは双方が一つになり、みんながそれぞれの想いで何か一つのモノを作っているような…会場全体を覆っているピンと張った空気が私は好きです。

 この大会に関わることができて本当に良かったと思います。一緒にあの時間を共有できたことをとても嬉しく思います。今、この瞬間にしか伝えられない、感じられない、表現できないものが会場一杯に詰まっていたと思います。出場校の皆さん、本当にお疲れさまでした。会場に足を運んで頂いたお客様、本当に有難うございました。大会を支えてくださった先生方、各関係者の方々、そして私と一緒に仕事をした実行委員のみんな、本当にお疲れさまでした。それでは皆さん、また来年、京都大会に感動の続きを感じに行きましょう。

(青森大会生徒実行委員長

青森県立八戸東高等学校)

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