8月10日(土) 上演(9)

「夏の庭〜風に吹かれてかすかに揺れて〜」
(湯本香樹実作「夏の庭‐The Friends」(新潮文庫)より)

湯本香樹実:原作 演劇部:脚色

関東地区代表
東京都立第四商業高等学校

 
上演にあたって
 ―もしかすると、歳をとるのは楽しいことなのかもしれない。歳をとればとるほど、思い出は増える のだから。そしていつかその持ち主があとかたもなく消えてしまっても、思い出は空気の中を漂い、雨 に溶け、土に染みこんで生き続けるとしたら―
(湯本香樹実『夏の庭ーThe Friends』より)
  私たちが『夏の庭』という小説に出会ってから1年が過ぎようとしています。この間、様々な出来事 がありました。小説の脚色に初めて挑戦したこと、悪戦苦闘の末、ようやく台本が完成したとたんに、 部員が次々とおたふく風邪に倒れ、地区大会への出場辞退を真剣に考えたこと、思いがけなく都大会、 関東大会に出場できたこと、出場のたびにスタッフ集めに奔走したこと、そのおかげでたくさんの仲間 と知り合えたこと、そして何よりも部員をはじめとするこれらの仲間たちと心をひとつにできたこと、 全国大会への出場が決まったこと、本当にうれしかったけれど、これまで苦楽を共にしてきた3年生が 卒業してしまう悔しさと不安が綯い交ぜだったこと…今、いろいろな思い出が、再出発をした私たちの 間を通り抜けていきます。ちょうど、「涼しい風がすうっと通り抜けてい」くように…。
  さて、今回もいつものようにみんなで力をあわせてすてきな舞台にしたいと思っています。そして、 私たちが初めて『夏の庭』に出会ったときの感動を、少しでも皆様にお伝えできれば幸いです。
  最後に、これまで私たちを支えて下さった多くの方々と卒業したふたりの先輩に感謝を捧げます。
 
プロフィール
 東京都立第四商業高校は、東京都練馬区にある創立60年の商業高校です。東京といっても練馬大根 で知られるように、あちこちに野菜畑が点在するのんびりとした土地柄です。私たちもまた然り、その 風貌といい、性格といい、練馬大根そのものといっても過言ではないと、ヒトはいいます。いえ、これ は四商生が、というのではなく、もちろん私たち演劇部員の話なのです。『練馬大根はないでしょ。』 と心の内に思いながらも、”歌えない踊れない”私たち演劇部と他の演劇部との落差に、いったいどち らが本来の高校生なのかと部員一同、首をかしげるばかりです。でも、練馬大根だって人一倍の努力を します。練習します。ともあれ、今年度、我が四商演劇部に1年生が5人も入部してくれました。これ で部員は9名、なんとか全国大会に出場できます。昨年度は全員で6名でしたから、みんな大喜び。だ って、練習の時、大きな円陣を組めるんですから。
 さて、商業高校では、簿記をはじめとする様々な資格を取得することができます。そのための検定試 験が年に何回もあり、放課後は補習、日曜日は検定試験という日々に追われます。関東大会の時も、検 定試験の日程と重なり、東京、三島間を何回も往復しました。クラブ活動との両立は、本当に大変です が、その分、充実した高校生活を送っています。