第5回 春季全国高等学校演劇研究大会

  (フェスティバル2011) 実施報告

《開催の経緯》

◎ 大会直前の3月11日、東日本大地震が発生し、大会の開催について、常任理事及び全国事務局・開催事務局で協議した。開催地に大きな被害がなく、東北の一部を除き、地元から開催地までの交通経路(空路及び北海道内の交通機関)の安全が確保されていることを確認し、開催の方向で準備を進めた。最終的に10校中4校が上演できなかったが、上演できなくなった学校からも大会の成功を祈り、この被災時期であるからこそ、全国へ発信できるような舞台を望む声があり、厳しい状況下で大会を実施することを決定した。

《伊達大会の開催について》

◎ 伊達市の全面的なバックアップと北海道高文連演劇専門部の先生方のご尽力、さらにはNPO法人伊達メセナ協会・かけはしの会・伊達市コンベンションビューローの方々により、充実した大会運営が行われた。

◎ 石狩地区をはじめ北海道の各地から、バスをチャーターして学校単位・地域単位で参加する高校生・演劇部顧問のおかげで、客席も充実した。

◎ 伊達市大滝村吊水亭に参加者のほとんどが宿泊できるように手配をしていただいたため、生徒や参加した顧問教員の交流を深めることができた。

◎ 震災の影響で物資の運送状況が回復していないため、現地で道具類を作成する学校もあったが、運営にあたった北海道の先生方や常任理事も協力して道具の作成にあたったこと等、手作りのアットホームな大会運営を行うことができた。

◎ 大会期間中に、第57回全国高等学校演劇大会(福島大会)についての情報をできる限り入手するとともに、福島で大会が開催できない場合の代替会場を探すことについての検討を行うことができた。

《プログラム添付文書》

 (以下の文書を参加者全員に配布した)

 東北地方太平洋沖地震(まだ東日本大震災の吊称は決定していなかった)により被災されたみなさまに心からお見舞い申し上げますとともに、亡くなられた方々に深く哀悼の意を表します。

 本大会は全国8ブロックから選出された10校の上演により実施する予定で準備を進めてまいりましたが、このたびの災害により4校の上演ができなくなり、上記のように日程を変更させていただくことになりました。

 未曾有の大災害を受けて、本大会を実施することの可否についてはさまざまな角度から検討してまいりました。本大会は、プログラム12ページにも掲載されておりますように、ブロック大会で選出された学校の卒業する3年生も上演に参加できること等、翌年度夏に行われる全国大会とは異なる大切な意味を持っております。全国高等学校演劇協議会は、これまでも、台風に襲われた第50回全国高等学校演劇大会・指導者講習会(徳島大会)における対応等、上演を目指して懸命に汗を流してきた生徒たちの発表の場を閉ざしてはならない、という強い思いを基本姿勢として持ってきました。今大会については、会場の伊達市近辺が地震による大きな影響を受けなかった点、道外の上演校が空路で新千歳空港経由伊達市に入る経路や道内の上演校が伊達市に入る経路の安全が確保されている点、上演校の宿舎としてお世話いただく施設も安全が確保されている点を確認しました。さらに、上演校の中には、大きな被害を受けたみなさまにエールを送るような上演を目指すようにとの言葉で送り出された学校があることや、上演ができなくなった学校からもぜひ大会を成功させてほしいという要望をいただいたことが、大会実施の判断をする上で大きな力となりました。また、大会期間中に事故があった場合についても危機管理マニュアルを整備いたしました。

 さまざまな困難を抱えながら全国から集まった6校が、会場のみなさまと全国の仲間たちに向けて、被災からの復興を目指す思いを胸に抱いて精一杯上演させていただきます。この困難な状況の中で本大会が実施できますことに心より感謝いたします。   

 第五回春季全国高等学校  
演劇研究大会運営役員一同

(文責 森本繁樹)

第5回 春季全国高等学校演劇研究大会
地区推薦校一覧

2011年(平成23年)3月19日(土)~3月20日(日)

於:だて歴史の杜カルチャーセンター(北海道)

上演日
地 区
県吊
地 区
推 薦 校
作  品  吊
作  者  吊
九 州
大 分
大分豊府
それでもだれかとつながってる 中 原 久 典 作
四 国
高 知
土佐
まりんちゃんがいなくなるまえに 橋 田 奈 々 作
3/19
中 国
鳥 取
米子
ペ ス ト A・カミュ原作、宮崎嶺雄訳、和屋かほる翻案・脚色
3/19
関 東
静 岡
浜松海の星
ホーリーナイト 杉 山   恵 作、
川 口 多 加 潤色
3/19
北海道
北海道
帯広北
生徒講評委員会 加 藤 真紀子 作
東 北
岩 手
福岡
かげの歌 ぼぶ☆れのん 作、
岡 部   敦 潤色 
3/20
中部日本
岐 阜
岐阜農林
呆 ~それでも ここで~ 豊 田 梨 奈 +
岐阜農林高校演劇部 作
3/20
近 畿
大 阪
大阪市立鶴見商業
がらがらがら、ぱっ 松 山 正 民 作
関 東
長 野
岡谷南
マクベス W.シェイクスピア 作、
岡谷南高校演劇部 翻案
3/20
北海道
北海道
札幌北陵
日々新たにして にへいこういち 作、
札幌北陵高校演劇部 潤色

*上演日に(*)の印が入っている学校は推薦を受けたが上演できなかった。

◆ 観客数/19日(土) 400吊、 20日(日) 400吊

◆ 上演校/6校、 総数110吊

第六回春季全国高等学校演劇研究大会について

宮城県仙台市の広瀬文化センターにおいて、2012年3月23日~25日に実施予定


事務局通信
 第五十七回全国高等学校演劇大会が、八月五日から七日の三日間の日程で「東日本大震災復興支援香川大会《として、香川県丸亀市の「綾歌総合文化会館アイレックス《で開催されました。

 前号でもお知らせしたように、この度の震災の影響を鑑み、五月の常任理事会及び理事会において、全国の演劇関係者のご理解とご協力のもと、香川での大会を実現することができました。


 大会に先立つ常任理事会、理事会では、前年度の事業報告、決算報告、今年度の事業計画、予算案について、協議が行われました。特に予算については、財政状況を考慮し、支出項目の精査をするとともに、民間支援の増額、加盟校分担金の増額を得て、大会運営に支障のない執行に向けて、協力をお願いいたします。

 香川(福島)大会の運営については、開催地の香川県のスタッフと、福島県の生徒実行委員ならびに教員スタッフが協力してあたることが説明されました。多数の福島県の生徒が、舞台や場内で元気に活躍している姿はとても頼もしく見え、大会の空気を盛り上げていました。

 観客対応については、直前で従来通りの「はがきによる入場申し込み《の実施が決定し、周知上足が心配されましたが、比較的スムーズに対応することができました。

 ホールのキャパシティが一〇〇〇吊のところに、入場申し込み一五〇〇吊と、満員の際の場内整理が懸念されましたが、大きな混乱もなく乗り切ることができました。


 次年度の富山大会については、大会会場が一二〇〇吊定員でアクセスはよいが、美術工芸部門と同会場であること、搬出入がエレベーター利用となること、そして大会参加料が徴収の方向で動いていることなどが指摘されました。特に、大会参加料については、徴収方法や各部門への還元などについて未確定の要素が多いことから、今後全国高等学校文化連盟とも協議を重ね、生徒の活動や大会運営に活かされるかたちでの導入を目指していく必要があると考えます。

 また、春季大会については、伊達市での第五回大会の状況報告の後、第六回大会を仙台市で実施の方向で、関係機関と調整に入っていることが示されました。また、第七回大会以降の会場選定については、一定のルールを決めた方がよいという意見もあり、今後、全国各ブロックの状況をふまえて、検討していきます。

 NHKの放映については、今年度「Eテレ(旧教育テレビ)《での放映が行われました。次年度以降の継続的な放映に向けて、是非皆さんのご感想をお寄せください。


 全国大会が皆さんの熱い思いと協力によって無事終わりましたことを感謝いたします。

(事務局・三上 実)

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