復刊94号  WEB版


出場校・上演順決まる!
 第48回の全国大会は、神奈川県相模原市にあるグリーンホール相模大野において、8月9日(金)から11日(日)までの3日間開催される。各ブロックから推薦された11校(地元代表を含む)が決まり、4月3日に抽選が行われた。
 最近の傾向として、既成、顧問創作、生徒創作のバランスがいいと思うが、個人的にはもっと生徒創作が増えてきてもいいのではないだろうかと考えている。一時期、既成台本のみとか、顧問創作のみとかの大会もあったのだが、やはり高校生の大会である以上、生徒の創作の才能も育てていくことも大事だと思う。ということで、生徒と顧問の共同作業で作られたものが今年はないのが、少し寂しい気がする。
 さて、今年は久し振りに首都圏で開催されるということで、開催県である神奈川が燃えている。いつもは4つの分科会なのだが、今年は特別 にもう一つ増やし、5つにする予定である。また、初日の公演後、つかこうへい氏を講師にお招きし、特別 講演をしてもらう予定である。鳥取大会の別役実氏、山形大会の井上ひさし氏に続くわけで、今からどんなお話が聞けるか楽しみである。
 審査委員は、今年から専門審査委員が4人になり、教員審査委員が一人増えて3人になる。こういう構成でやるのは初めてなので、事務局としては慎重に対応したいと思う。4月現在決定している審査委員は、次の方々である。 専門審査委員 平田オリザ氏(劇作家・演出家)・扇田昭彦氏(評 論家)・土屋茂昭氏(舞台美術家)・鶉野樹里氏 教員審査委員 東北ブロック・中国ブロック・九州ブロックの推 薦する先生方  では、8月にグリーンホール相模大野でお会いしましょう。今年も心に残る舞台に巡り会えますように!      (文責・西澤)

平成13年度ブロック大会特集(各ブロック大会の出場校と結果 の一覧です)

 

天井桟敷

 毎年二月から三月にかけては、卒業公演のシーズンである。今年は、二人の演劇部OGの卒業公演を観に行った。ある劇団の養成所の公演と声優を目指す為の塾の公演である。▼一年ぶりにみる「我が子たち」の芝居は懐しく、オトナびた演技にドキリともした。反面 、直っていない台詞まわしやら、動きのクセにハラハラもした。高校時代にもっと鍛えてやればよかった…。▼どうしても目は「我が子」にいってしまい、まさに「お父さん」の心境である。やはり舞台全体など観られるわけがない。▼無事に舞台が終わって、どの出演者も充実感に溢れていた。感激の涙を流しているものもいる。卒業公演のよさはカーテンコールにある。一年間の成果 を出し切ったという晴れ晴れとした、全ての出演者の表情に、観ているものも思わずジンときた。▼しかし、卒業公演は、実は「ふるい」である。卒業とは名ばかりで、見込みがないものは、演劇の道とのお別 れである。そう考えると卒業公演は最期の花道でもある。▼舞台上にいるほとんどが夢破れ、次の道を探さなければならない。残酷である。▼幸い我が子二人は次のステップの切符を手に入れることができたようであるが、大変なのはこれからであるのは言うまでもない。▼演劇という夢に向かって頑張っている若い姿を羨ましく思う今日この頃である。(宮間 利幸)